画像も無しでレビュー
- 理不尽度・8:基本的に理不尽なアニメではあるが偶然要素を踏まえてもかなり理不尽である。
- 自業自得度・4:「勇気が無い」のが自業自得とするならばあまりにも可哀想である。
- 変わり種度・3:正直印象は薄い、被る設定が多いような気もする。
- アンハッピー度・3:もちろん「オチ」はあるのだが全くもって大した事は無い。
- 度ーん!・3:良くも悪くも人に勇気を与える効果がある事を知った、使い方は理不尽極まりないので特筆する事無し。
概要
今日のお客様
- 憂木 守(うき まもる)20歳 学生
- 毎日ヒマで街をぶらつく
憂木 守(うき まもる)20歳 学生
・初見で「やる気の無い大学生」と分かるほどのやる気の無さを醸し出している風体、あえて特徴を持たせてい無いのか特徴は無い、見た目は普通の学生、このご時世に照らし合わせると老けては見える。学生生活、私生活共に一才描かれていないので交友関係や何を目標にして、何を学んでいるのか不明である、苦労している様子も無いので羨ましくもある。
毎日ヒマで街をぶらつく
・憂木の背景は全く描かれてないが、一人暮らし(多分)でもあり、多趣味を思わせる残骸が散乱している部屋に住んでいる、「ギター」「スキー」「テニス」など、当然エロ本も多数所有しているがとにかく暇を持て余している様子、色々手は出して飽きているようだ。
立ち位置(もぐちゃん)
- 手の込んだイタズラ
- 私立探偵(憂木の勘違い・1)
- 望遠鏡のセールス(憂木の勘違い・2)
手の込んだイタズラ
・夜な夜な(時間は分からんが)事前に新聞紙を札束の様に切り揃え(50束程)、愛用にカバンに入れて高層ビルの望遠鏡から見える様な且つ、人気の無い場所にカバン放置し、いつ来るか分からない憂木をビルの47階で待ち伏せ、一芝居打ち憂木に自分を注目させ(望遠鏡を使わせる)、尋常じゃない速度でビル外に移動し、見てるか確証も無いまま下手な演技を続け、「深淵をのぞく時深淵もまたこちらをのぞいているのだ」的な演出を入れ、物理法則無視の移動をしつつも第三者的な演技で締めくくる、顧客との接点を持つ為だけにこれだけの事をする喪黒に感服。
私立探偵(憂木の勘違い・1)
・『あなたはまだ若いのに世の中ちっとも面白くないって顔をしている』、と言う「どんな顔」か分からない顔だと憂木をカテゴライズして『あなたの様な人に人生の興味を呼び覚まさせる生きがいをセールスする』のが仕事だと語る(当然信用されず)、お約束だが事前に私立探偵と勘違いされている(勘違いされるだけの理由は有る)。
望遠鏡のセールス(憂木の勘違い・2)
・喪黒が散々能書き垂れた後、憂木は『ハハーん?』と悟ったかのような態度を取り『望遠鏡のセールスマンだな!?』と、そんな奴が存在するのか不明だが、仮に存在するのならとてつもない「営業努力を感じる」徹底した営業である、しかし残念ながら終始噛み合わない感じで勘違いされ続け、悪態をつかれ、吐き捨てるように文句も言われながらも誤解を一切解こうとせず、一言も言い返す事なく『またお会いしましょう』と言ってのける喪黒にセールスマン魂を感じる。
ココロのスキマ
- とにかく暇らしい、、、
・スキマっちゃスキマだけど学生の間だけだろうし正直たいした事は無さそう、そのスキマに対して憂木の努力は感じるものの結局は色欲に偏り半端な行動をすることによって喪黒にオモチャにされ、スキマを広げられ、スキマに余計な詰め物をされ挙句に、、、、
あらすじ補足
序盤
- 迷える若者
- 期待の先に
- あんた見てたのねー、、
- ヒロイン登場
迷える若者
・『あーあ、、なんか面白い事無いかな〜?』と真昼間からビル街を散歩?している憂木、20歳で学生設定なので大学生だと思うがちゃんと通っている様子は無い、ビルを見上げ「展望台への興味」を示し(実際に口に出して)行動へ移す、憂木なりに「何か」を変えるきっかけでも探しているのだろう。「47階からの眺め」と言う題名だけあって目線というか世界が変わって行く「登る」という演出を丁寧に描いている(細かいエレベーターの描写や目線の移動)
期待の先に
・47階の窓際に立つ憂木『なんだ、47階からの眺めと言ったってスモッグでサッパリじゃ無いか』と、しっかり見えているとは思うがご不満な様子、憂木は「眺め」に何を期待していたのだろうか?。(人生というのはその見え難い状態から道を探して行くものであり、それが面白いのでは無いのだろうか?)、、と洒落臭い事を思っている内に物語に喪黒が乱入してくる。
あんた見てたのねー、、
・散々「喪黒寸劇」を見せつけた上で(立ち位置・手の込んだイタズラ、参照)、『あんた見てたのね』と初接触!『スリルがあったでしょ?』勝手に巻き込んでおいて勝手だが更に望遠鏡で下界を眺めることを憂木に進める。「ビルの屋上で厳ついじーさんがふんどし一丁で乾布摩擦をしている」、「青空駐車場にてサンルーフ全開でコトに及んでいるアベック」、「不法投棄するおばちゃん」、これらを眺めながら喪黒は『無防備』な彼らを眺めるを楽しんでいる様子、一緒になって眺める憂木だがあるビルから見える1人の女性に目が止まる。
ヒロイン登場
・時代を感じる「ドラえもんに出てきそうな布団の柄」をベランダで干す女性、腰くらいまでありそうなので中別の黒髪、ピンクのセーター、生気を一切感じさせない灰色の瞳(何気にヤバイ奴)。喪黒リサーチ社調べ『名前はうらいちかこ、年は21歳、西日マンション3階の14号室に居ます』、なぜ知っているのかと驚愕する憂木だが続けて喪黒は『毎日眺めている内に親しみを覚えたもんですからね、ちょっと調べたんですよ』と個人情報保護法ガイドラインを完全無視の暴挙に出る、そしてお約束の「喪黒職業勘違いシーン」からの「名刺のシーン」を経て、更に勘違いされて『またお会いしましょう』に至る。
中盤
- 目線の違い
- チカコにお熱
- 白状と言う言い訳
- ご開帳
- ロマンチック?
目線の違い
・喪黒の手前「べっ!別にあの子の事なんて、なんとも思って無いんだからね!」的な態度を取ったもののビルを出た憂木は「西日マンション」へ直行する。『確かこの辺だな、、』と西日マンションを探し、そして見つけて見上げる、、、「上から見下ろす」、「下から見上げる」二つの対比する目線の差を噛み締め『展望台からじゃないと見えないのか、、』と肩を落とし、落胆した様子でその場を去る。
チカコにお熱
・夕日の差し込むマンションの一室、学生にしては広い部屋である、ベットに横たわる憂木は寝タバコで立ち昇る煙の眺めているかの様子、部屋にはスキーの板、ギター、テニスのラケットが雑然と置かれ憂木の心を過ぎ去り、忘れ去られた「過去の興味」を示すかのようである(エロ本は現役感あり)。半開きの目は虚だが頭の中は「ウライチカコ」で一杯の様子、彼女のイメージカットが挿入されるが相変わらず目がヤバイ!綺麗どころではあるが目が死んでいる。煮え切らない心の吹っ切るように「決意を固めた」表情になる憂木!意を決して彼女の部屋では無く、望遠鏡へ向かう!
白状と言う言い訳
・夜も更け下界の繁華街は賑わいを見せている、47階に居る憂木はすでに望遠鏡で西日マンションを捉えている。しかし彼女の部屋はブラインドが閉められ微かなシルエットしか拝めない、僅かな隙間から見えるチカコの顔を眺めながらご満悦の様子な憂木、そこへ「チカコと望遠鏡」の間に割って入るデカイ面!『やっぱり来ましたね?』とわざわざ柵を越えてまで間に入り邪魔しに来る喪黒。『ウライさんに一目惚れした様ですね』と図星を疲れる憂木だが『ただ夜景を見たくなって』と最早白状にしか聞こえない言い訳をするも、喪黒に見透かされる憂木。バツが悪い憂木だがそんな様子を見かねた喪黒が協力を申し出る、『彼女の顔が見える様にして差し上げましょうかね?』そのまま望遠鏡で覗いている様にと指示をして喪黒がどこかへ去っていく。
ご開帳
・ブラインドの角度が変わり中の様子が見える様になる、チカコが自らブラインドを操作している、チカコの顔がはっきり見える事に憂木は口元が緩み、ニヤけている、完全に変態である。『どうですか?顔を出したでしょ?』といつの間にか戻ってきている喪黒が憂木に話しかける、『一体どうやって?』と当然の流れになるも喪黒は出し渋る事もなく「タネ」を明かす、、、
ロマンチック?
・『もしもし、突然ですが失礼致します、僕はあなたの大ファンなのです、あなたの顔を見たいがばっかりに今向かいのホテルに部屋を取っています、今もあなたの部屋を見ています、お願いですからちょっとだけでも窓を開けて顔を見せて下さい』と近くの公衆電話から電話をしたらしい。言葉に出来ないほどの変態っぷりだが喪黒は続け『若い女性と言うのはロマンチックな演出を好むものです』と言いのける、この辺は理解し難いジェネレーションギャップなのかは判断は付かない。
終盤
- チカコ中毒
- また来てるのね
- 根拠はいらない
- 極妻
チカコ中毒
・ガン見している憂木だが望遠鏡の制限時間が来てしまう、『あっ、、』と哀愁を込めた「ため息」を吐いたと思ったら、体を震わせ、手を突き上て、歯を食いしばり『これじゃアイドルの生写真見て喜んでるのと同じじゃないか!』と自虐や後悔、羞恥心を混ぜ合わせたような訳の分からない発言をして『バカバカしい』と捨て台詞を吐きビルを去る。『あなたはまた来ます、絶対!』と置き去りにされた喪黒も力強く、自身マンマンにセリフを吐く。
また来てるのね
・一瞬自宅に帰り憂木がベットに横になってる姿が描かれたと思ったら、次の瞬間には望遠鏡を覗きながらニヤけている場面になっている。『また来てるのね』と喪黒が登場、憂木は言い訳することも誤魔化そうともせず観念し自分の気持ちに正面から向き合っているかの様子、そこへ喪黒が『彼女はあなたにラブコールを送っていますよ』と根拠の一才ない後押しをする、続けて『どうです?思い切ってアタックしてみては?、昨夜の電話は自分だと名乗るのです、あなたが来るのを待っています』と更に押す、最早思考が崩壊しているのか憂木は『本当ですか?』と信じかけている様子、そして最後の一押し『突撃あるのみです!ドーン!』
根拠はいらない
・『そうか!突撃だ!当たって砕けろだ!』と神風モードの憂木は西日マンションに向かう。『よーし!』マンションに着き上を見上げ意を決して中へ入っていく憂木、を望遠鏡で見ている喪黒、『ホーっホッホッホ』と高笑いをしたかと思えば喪黒は公衆電話の受話器を取りどこかへと電話をかけている『もしもし?組長さんですか?老婆心からお知らせします、、、』
極妻
・西日マンションの前に厳つい車が数台止まる、組長らしき人物がキレている『舐め腐って!』強面ではあるがヤクザ感はあまりない、子分らしきチビ太をデカくした知的水準が一般に達してないような風体の奴の方が気になる。すでに室内に入っている憂木が今まさにチカコに気持ちを打ち明けようとする瞬間に背後から組長が迫る(ブラインド越しのシルエットで描かれている)『人の女に手出しやがって』言い訳するまも無くボコられる憂木、、をまた望遠鏡で見ている喪黒『おやおやこれは大変なことになってしまいましたね』。その後ボコボコにされた憂木がマンションから逃げて行くのを、、まだ喪黒が望遠鏡で見ている『かわいそうに夢を壊してしまいました』。
感想
まとめ
ハメが前提なので人の「きたなさ」「卑しさ」等は出てこない、ただ単に喪黒の「暇潰し」くらいにしかなってないのがある意味怖い、その暇つぶしに掛ける情熱はさらに恐ろしいもので、全力で取り組んでいるのも伝わってくる。
望遠鏡には「見る側」と「見られる側」があって普通は接点は無い、どちらの事情も把握している喪黒からすれば「イジリ」やすく好きなように事実を歪曲できて、好き放題出来る。まさに彼が扱うに値する商品とも感じる
「見てるだけで満足するば良いのに」なんて最後言っているが、そうさせなかったのは誰なのか?
あとがき
理不尽極まりないが悲壮感が無いのが救いかな?やはりそのせいか印象は薄いと思う。
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