画像も無しでレビュー
- 理不尽度・8:拉致、監禁、洗脳
- 自業自得度・7:変化前も変化後も自分の性格のせい。
- 変わり種度・6:内容は薄いが情報量が多い。忠告・約束が無いのが珍しい。
- アンハッピー度・2:元に戻っただけ
- 度ーん・3:言うこと聞かせ系
概要
今日のお客様
- 宇和目 和夫 (うわめかずお) 49 サラリーマン 既婚
- のび太にちょび髭を生やしたような見た目
- 持ち家有り(平家)
・一目で「ダメそう」感が分かる見た目、しかし既婚。
・ダメさの系譜をしっかり受け継ぐ見た目、まんまのび太、しかし既婚
・大きなマンションに挟まれ日当たりは劣悪、平家であることになんら問題は無いがとにかく狭い。
立ち位置(もぐちゃん)
- 家から出て早々に下を向いて歩く宇和目と道でぶつかる
- 偶然夜の街で会う(2度目)負い目に漬け込み、いつもの場所へ
・宇和目はぶつかった勢いで転びそのまま土下座へと移行、すいませんを連発。「良いんですよ、何ともありません」と紳士的な対応の喪黒を尻目に立ち上がりながらもすいませんを連発、去りながらも後ろ向きですいませんを連発、喪黒が言葉を挟む余地もなく宇和目は去っていく。流石の喪黒も若干引いている様な印象がある。
・その日の夜、飲んだ帰りなのかフラフラで夜の街を徘徊、情けない自分に怒りを感じ路地裏で一斗缶を蹴飛ばす、中々の健脚で7〜8mは離れていたであろう喪黒に直撃!一斗缶に顔の後が残る程の衝撃、喪黒はいつもの堅牢性を発揮してノーダメージを装うが目頭辺りに赤いアザ、血は赤いようだ。もはや喪黒がどうしてそんな所に居るのかはどうでも良く、なかなかのスキルを持つもの同士が出会う良い場面?である。
ココロのスキマ
- 「人に何か言われると反射的に謝ってしまう」
- 嫁、上司、同僚、若い社員に毎日謝っている。
・一見すればトラブルを避ける為の良い対応かと思う、、、が度が過ぎる。上司(年下)には「すいません」は聞き飽きたと言われる始末、反射的に謝っても意味は無い。
・情けないと自覚はある宇和目、社内のあらゆる人物から見下されている様子。家庭での謝りっぷりは描かれてないが容易に浮かぶ。
あらすじ補足
序盤
- 朝から上司(年下、元部下)に書類の不備を指摘され「すいません」を連発、特に優秀と言う訳でもなく若干使えない部類と思われる。
- 酔った勢いで物にあたる性格が災いして喪黒に出会う羽目に、、、
- ココロのスキマを露わに宇和目、喪黒は「何とかしましょう」とドヤ顔(額に絆創膏)すっかり喪黒のペースへ
・「KAISHA」と冠する謎のビルに会社がある、外見は立派だが職種は不明。
・朝と夜、偶然と怪我をさせた負い目をきっかけに「魔の巣」へと引き込む
・名刺も渡し「ココロのスキマ」お埋めしますと優しく諭す。宇和目から「これはどういう意味ですか?」と至極真っ当な疑問が投げかけられるが「一種のボランティアです」と胡散臭くはぐらかす。
ドーン!まで
- 後日の朝、玄関を出て宇和目の前に喪黒が現れる。
- 謎のビルの屋上。
- ハイテンション宇和目!と喪黒の提案。
- 1週間後、、、
・突然と宇和目を拉致しようとする「お連れしたい所がある」バラエティ番組の様な勢いだが宇和目は会社に遅刻する心配をする、重ねて喪黒は「あなたの一生が関わること、遅刻なんてなんて事ない!」とスゲー勢いは伝わって来る。
・中腹に時計がある謎のビル、時間は朝8時。エレベーターに乗り30階の一つ上「R」へ降りる、、、、がまだ上があり「螺旋階段」を更に10階分くらい上りようやく屋上へ。面積はおよそ5m×5m、端に畳一枚ほどの小さい小屋がある。
・街を一望でき非常に見晴らしが良い、街を見下ろす宇和目のテンションは爆上げ!「見下ろす快感」に酔いしれている。喪黒の分析「家がビルの谷間にあり、いつも見上げる習慣があなたの本来の性格を助長させている」と鋭い指摘からの、、、喪黒の提案「ここで1週間暮らすのです!」。ハッキリしない宇和目に「ドーン!」食らわせて言うこと聞かせちゃいます。(必要な物は小屋にあるらしい)
・1週間後再びビルの屋上に現れる喪黒、宇和目は後ろ姿で登場!すでに以前とは違う佇まいを感じる。次に口調が変わる!全てに自信ありと言う感じ(喪黒を”くん”)呼ばわり、そして更に「目」が違う!目つきが喪黒そっくりになっている。喪黒曰く「人を見下す感じ、、」と自ら作り上げたバケモノに畏怖の念と、どこか誇らしげに口にする。
ドーン!後
- 1週間ぶりの出勤と上司との和解?
- 社長面談
・肩で風を切る感じで職場へと現れる宇和目、早速上司(年下、元部下)に欠勤を咎められる、以前なら「すいません」の連呼が始まる所だが今は違う!要約すると「連絡済みであり、有給を使っている」との事。口調はハッキリ、言いたいことはズバッと、一部の反論も許さない勢いだが内容は普通である。むしろこの状態で宇和目を咎める上司が異常である。”くん”呼ばわりされる事の不快感もハッキリ伝え年上に対する口の聞き方もズバッと伝える、上司は何も言い換えぜず言葉を飲み込みそれを了承した(意外と物分かりは良い様子)。その一部始終を見ていた同僚からは称賛、女性社員からは「貫禄があってステキ」なんて言われている、あれだけボロクソ言っていたのにそれ程に変化を感じたのだろうか、、、。
・変身したとの噂?で宇和目は社長室へと呼ばれる。以前の宇和目なら理由もなく謝り続けているだろう、しかし今は違う!堂々とした佇まいで社長の前に立つ。社長(胡散臭さを擬人化したような風体、赤いスーツに蝶ネクタイ、短髪に中分け、とても社を代表してるとは思えない、一昔前の芸能事務所の社長って感じ)が噂の件を尋ねると宇和目は自分の生き方の変化を力説!社長はあっけに取られ宇和目を見上げているがどこか目の奥に期待を思わせる光を感じる。堂々と去る宇和目を見送った後、社長はすぐに人事課に連絡をとる「宇和目と言う男をもっと上で使えないか?」と、、、
オチ
- 魔の巣にて
- 帰宅(1週間ぶり)
・喪黒との会話、宇和目「今まで謝っていた分、他の奴らに言わせてやる」なんて言って調子に乗ってる様子、いつもの流れならここで「忠告や約束」が出る所だが一才無い!喪黒もご機嫌でグラスを交わす、、がどことなく怪しい目付き(いつも通り)をしている。
・宇和目ご機嫌で帰宅、こんな家から引っ越すぞ!なんて決意からの「私だ今帰ったぞー!」声を張り上げ玄関に入る。、、、が突如鍋が宇和目を直撃!嫁「1週間もほっつき歩いて何を偉そうに!」と続け様に色んなものが飛んで来る、たまらず外へ飛び出す宇和目、土下座の様な防御姿勢を取る、見上げる先に嫁さん(顔は見えない)が居て宇和目の表情から物凄い剣幕なのが伝わって来る。完全にビビり散らした宇和目が一言「ごごごごっごめんなさい〜」。遠目から見える嫁さんはとんでもない貫禄。その様子を遠くで見ていた喪黒は「一週間の人間改造では人は元に戻ってしまいましたね、すみません」オチを付けて去って行った。
感想
まとめ
悲壮感を感じないのは結局嫁には敵わないっと言うトゲの無いオチと「忠告や約束」が無かった事であろう、最後まで宇和目は何かやらかす事もなく平和に終わっているように思える。嫁との関係にだけ限って元に戻っていたら正真正銘のハッピーエンドになっているのでは無いだろうか。
追記
書くことが多い割に内容が薄い(面白く無い訳ではない)、のに省く所が少ない。見る分には気構える事なく見れる話であった。
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