画像も無しでレビュー
- 理不尽度・3:復帰の波に乗れないダメなおっさん
- 自業自得度・9:自らの持つ業を振り払うことが出来ず
- 変わり種度・7:二つの世界線、二つのドーン!
- アンハッピー度・5:新たなスタートとも取れる
- 度ーん・4:新機能搭載!
※業の深さによる「2度目の邂逅」
概要
今日のお客様
- 浦成 平一(うらなり へいいち) 51 サラリーマン
- 車上生活
- 免許取得!(七年越し)
・7年前(44歳)より変化無し、(ちょび髭、中わけ、細身のスーツ姿、カッパ口、気の弱いおっさん、既婚であるが妻子は登場せず)。職場も変わっていない模様(前回は登場しなかったが「KAISHA」と書かれたビルが登場する)。男の44歳〜51歳に起こる変化(特に見た目)はあまり無いかもしれないが、あまりにも変化してない!時間の経過も感じさせないので結局は中身に変化が無いのだろうか?
・喪黒により社会的に抹殺されたが見事に社会復帰を果たす、しかしその代償は大きく「家でも会社でも肩身の狭い思い」をしている、そのせいで車上生活を強いられている、って言うか本人の意思らしい。飲酒無免許の上、街をメチャクチャにした(2話参照)代償が「肩身が狭い、、」だけとは如何に?示談で済ませたとも発言しているが額を考えるだけで恐ろしくなる。上級国民には見えないが何かしら?誰かしら?「元凶のおっさん」かしらの計らいがあったと考えるのが妥当であろう。
・冒頭ものすごく短縮された場面だが再び教習所に通い(相変わらず下手)、免許を取得する場面が描かれている。見たところ前回と同じ「四吾木(しごき)自動車教習所.公認(笑)」で受けている、しかも同じ歯が3本の教官。7年前の状態では到底免許取得は無理な下手っぷりであったが、これは完全に喪黒の「重大違反、事故体験型個人レッスン」のおかげである。しかしあれだけの事をしておいて再び教習を受ける「許し」と「環境」が整ったことに驚きである。取得と同時に返納しないといけない位の人間性でもあるのに不思議である。当初の目的でもあった「息子とドライブ」もその後どうなったのか?息子との関係は?その辺りに触れて無いのが残念である
立ち位置(もぐちゃん)
- 日本の平和を願う?
- 図太いメンタル
- どなたですか?
- すっとぼけ?
- 気になる存在
・珍しく野良状態で登場、目的も無く夜の街(繁華街付近の大通りしかも車道の真ん中)歩いている、深夜帯なのか車の往来は無い。高層ビルを眺めながら「日本はまだ一見平和ですねー」とこれからの嵐でも来るかのように、呼ぶかのように意味深な発言をする。「一見」と発するにすでに「平和」では無い所がすでに有ると言う思いで言っているのだろうがその一端を担っている意識はさらさら無いのだろうか?
・思いかけずに且つ手のお客様(浦成)と出会う、某殺し屋とは違い「依頼人とは2度と会わない」って事は無く、その辺りの「警戒心」はユルユルなのだろう(報復されてもおかしくない)。何なら遠目に停車した浦成の車内へ自ら飛び込むその姿勢、、、とんでもないメンタルである。浦成からすれば「奴に2度会う不幸」の始まりであり、見てる側は期待が膨らむ、それにも増してお互いどう出るか楽しみである。当然ドアを開けて車内に入る訳もなく、いつものアレ(瞬間移動)で車内へ。意外にも車上生活を楽しんでいる浦成の憩いの場所と時間を台無しにして且つての被害者(お客様)の前に見参!自らの罪に未だに苦しむ加害者でもあり被害者でもある浦成、そのように差し向けた完全なる加害者の喪黒、両者一足即発!
・車内で食事を楽しむ浦成、突然何者かがバックミラー越しに現れたらそりゃー驚く、さらに驚かされるのは視聴者側である、なんと浦成は喪黒の事を忘れている、、、。喪黒は浦成から驚いた拍子に飲んでいたお茶をぶっかけられる、意外にも「この手」の被害にはよく遭う喪黒(ラーメンを顔にぶっかけられる、ゴルフクラブ頭にぶっ込まれる等)「どなたですか?」と問われ「お忘れですか?私ですよ私」なんて呑気に名刺を差し出す。(しかしどうやったらあのツラを忘れられるんだろう?)名前を知ってやっと思い出したのか「あの個人レッスン」が脳裏にフラッシュバックして、少々の尺を使い視聴者に教えてくれる。
・内容は「喪黒の良い所」と「浦成の失敗」のみで構成され明らかに内容が偏っているのがわかる、ドーン!の影響がまだ残っているのか、ヤツにとって都合の悪い記憶は消去されている。その証拠に浦成は「あの時はおせわになりました」と感謝の言葉を口にする。続けて「酔っていたんで記憶が無いんですが無免許飲酒で街をメチャクチャにしちゃったんですよ、それ以来肩身が狭くて」と深い反省と後悔を語り出す、社会復帰するまでに口にはしてないが様々な苦労があっただろうに、、、大変な苦労を感じ取れる。喪黒はどのような言葉で諭してくれるのかと思ったが「ほう」の一言で済ませる始末。完全に「我関せず」状態で「それでこの車の中で暮らしてるんですか?」とすっとぼけて話を続ける。「あの事故」以来一度として浦成の様子を見てない事が分かる、アフターケアの無さは流石。
・すっとぼけ続けて車を後にする喪黒だが、やはり一度は狭い車内で「枕を共にした」(誤用表現且つ過剰表現だが実際に車内で一緒に横になる)間柄なので放っては置けないのか、後日街に居た浦成に声をかける。数少ないドーン!の友達、ドン友だからなのか?心情は不明。
ココロのスキマ
- 肩身が狭い
・大勢の人に迷惑を掛けて以来、肩身が狭く逃げるように車の中に閉じこもる生活をしている、しかし「車内に居ると現実の煩わしい事をみんな忘れてゆったりできるんですよ」とも語る。隙間が有るのか?無いのか?恐らく隙間にピッタリとパーツがハマってはいるが色が全然違うって感じの僅かな違和感なのでは無いだろうか、、、
あらすじ補足
序盤
- 浦成の運転技術と路駐
- 憩いの時間
- 終わりかける
- 故障
・教習所の頃とは打って変わって完璧なブレーキングで路上駐車をする浦成、ここで一泊するらしい。時間は深夜帯、止まっている車もなければ通る車も無いしかし翌朝の道路の様子を知った上で止めたのだろうか?知った上での行動ならとてもじゃないが社会復帰したとは到底思えない。(理由は後述)路駐する前に喪黒の横を過ぎ去るが人身事故きっかけでの再会でも面白いんでは無いかと勝手に想像。
・鼻歌を歌いながらスーツからパジャマに着替え、ラジオを付け、デパートで買った「七色弁当」を食べ始める。車内はすでにカスタム済み(窓にカーテン、ヘッドレストには枕)「うまーい、僕ちゃん幸せ!」からの満面の笑みで湯気の立つお茶を啜りながら新聞を広げる、傍にはおやつなのか「バナナ」と「缶ビール!?」浦成やってんね〜、、、とても幸せそうである。そして「ヤツ」が乱入してくる!
※「七色弁当」楕円状に七色に色分けされた弁当、ほとんどが蛍光色で美味そうには見えない、しかし驚くのは色では無く、そのデカさ!サイズはA3位はあり厚みは国語辞典さながら、51歳でこの食欲は見習いたいものである。文句をつけた後に実在したらどうしようとビビって調べたけど無くて安心した。
・車から出た喪黒は「家より車の中の方がくつろげるなんて困ったもんですな」なんて言うが物事には原因と結果がある事を理解していないようだ、原因は確実にアンタだ!「終電に間に合わない」なんてお茶目っぷりを出しながら後ろ姿で去り始め「いつものエンディング」かのように終わりかける。
・翌朝(7〜8時位)車内に目覚まし時計(置き時計でアナログで頭にベルが2つ)が鳴り響く!「いかん!もう会社に行かなきゃ!」っと飛び起きる浦成、鳴った時間がすでに遅刻間近だなんておかしいだろ。しかしツッコミ所はソコじゃない!周りの状況である、、、昨夜停車した時間帯に車は全く通行していなかったが、実は片側3車線以上の幹線道路で浦成が止まってるせいで完全に一本が塞がれている始末。知ってか知らずか、遅刻寸前でテンパってるのか急いで発進しようとする、車は「ワイルドスピード」にも出てこないようなのでスゲー動きを見せつけジャンクと化した。
中盤
- 平和確認!
- カプセルホテル(安心では無い)
- 純粋悪
・(2度目)夜の高層ビルを眺めながら「今日も1日、日本は平和でしたね」と喪黒の確認から始まる。そしてドン友の様子が気になる友達思いのもぐちゃん。その後昨日と同じ場所に浦成が居るのを発見する。
・浦成は柵に項垂れている、喪黒に声を掛けられ首を上げ振り返る、喪黒の姿は無く周りを見渡す浦成。「ここですよ!」と「柵の向こう側」から現れる喪黒、高所であるが危険を顧みず友を励ます?為に体を張る「漢喪黒」。車の事情を聞いた喪黒は早速自分の出番とばかりに「車に変わるスペース」をご紹介しますと意気揚々テンション爆上げ。そしてカプセルホテルへGO!
・普通のカプセルホテル、、何も変哲もない、、しかし何も無い訳ない!十分な設備に満足している浦成、人がひとり横に慣れるだけのサイズのカプセルが二段になっている、上に浦成、下には何故か喪黒(常宿?)他にも利用客は多数。早速眠りに着き夢を見始める(51歳のおっさんのお花畑)しかし夢は轟音が吹き飛ばしていった、飛び起きた浦成は下から響く轟音(いびき)に成す術なく頭を抱え布団をかぶる。被害状況は甚大であろう。
有る意味本編、ドーン!もあるよ!
- 言わない
- 追い詰められる浦成
- セールスマンの誇り
- 安心カプセル
・翌朝仲良く徒歩でご出勤、浦成の顔が冴えない事を心配する喪黒、「実は一睡もできなかったんです」と肝心な所を言わない事を良い事に「あなたにぴったりの部屋だったのにどうして?」とすっとぼけ、、、まさか天然?「完全に外界から遮断されてる訳じゃありませんから」と浦成は理由を濁しながらも解決の糸口を模索する。その後寝不足が原因で社内のトイレで寝落ちしてしまう。当然怒られたであろう。
・寝られない、車無い(買い換える余裕無し)、家には帰りたくない(何故?)、トイレが落ち着くがずっと居られない、何も当てがない!ほぼ自分の「せい」だが魔の巣にて浦成は弱音を吐く。喪黒は隣で呑気にブランデーグラスを傾けて一言、、、「これからどうするおつもりですか?」まだまだ他人事。しかし、、、
・浦成「どうするって言われても、、、」と完全K O状態、「待ってました!」と言わんばかりにスイッチオン!椅子から立ち上がり帽子を被る。何がきっかけてやる気になったか分からんが兎に角にも超やる気!言葉にも現れる「セールスマンの誇りにかけてもあなたが安心できる場所を提供いたしましょう!」
・板金丸出のビル、階数は正確には分からないが隣のビルと比べると10階程、中には「安心カプセル」が並んでいる、カプセルは球を半斬りし上部が開くタイプ、カプセル内は4〜50センチ程「緑の液体(人肌)」で満たされている(喪黒曰く栄養エキス)、そんな怪しいモノが一部屋に100個はあるだろう、、何部屋あるかは知らん。ここへ来て躊躇する浦成、じゃー帰りますか?何て事は当然ならずに「ドーン!」をされちゃいます、しかも今回は「脱衣効果付き」、パンイチで吹っ飛ばされてカプセルの中へ。
※2回ドーン!されるお客様は少数だがいる、しかしこれだけの期間(7年間)時を経てドーン!食らうのはレアケース。
終盤
- テイスティング
- 世紀末的な
・グルメ漫画さながら浦成は安心カプセルの「テイスティング?」を始める、カプセル内を循環する新鮮な空気、海水のような浮遊間、時空を超えているような感覚、じっくり味わい、噛み締め、安心して深い眠りにつく。
・よく分からんが勝手に目を覚ます浦成、タイマー的な表現は無い。大きな欠伸をしながらカプセルのドアを開ける。「世界は核の炎に包まれた」、、どうして「そう」なったかは不明、正確には炎に包まれた後暫く経ちましたって感じ、残っているカプセルは浦成のだけ、人影もないビルも無い、スゲー廃墟。ただただ一緒にカプセルに入っていたであろう人達が不憫。
※ここで終わりでなく場面が変わり3度目のビル(核の炎に包まれて無い世界線?)を眺める喪黒でエンディング。
感想
まとめ、感想
・浦成と喪黒の時間経過の対比は描かれていないので時が経った感が薄い、7年経っているので喪黒は無しとして浦成はもう少し老けてる方がより悲壮感が出て良いんでない?
一見バットエンドかのように見えるが、どうせ「安心カプセル」で普通(どんな状態が普通かは知らんが)に寝れたとしても何にも解決できないだろうからこのくらいが丁度いいのでは無いだろうか?
あとがき
・2話分感情面や回想があるせいで長く説明くさくなったような気もする。
・初期の頃のレビューを見ていたら簡素っぷりに驚いた、リメイクしていこう。
コメント